投稿者「Laffy」のアーカイブ



第130章 歴史の授業

アンダースは痛みにたじろぎながら、フェンリスが馬の鞍と荷袋を積み上げて作ってくれた低い背もたれに寄り掛かった。彼の太腿の腫れて血の滲む傷口を綺麗にして、湿布を当てる作業はひどく痛かった上に、このくそったれの傷をきちんと治 … 続きを読む

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第129章 用心深い降伏

ギュロームはアンダースの方をちらりと見おろし、微かな笑みが彼の顔に過ぎった。「ウイ」と彼は答え、魔法の力による半球状の防護壁を取り囲む人々の方に彼の注意を戻した。実に強固な防護壁だった――周囲で叫ぶ人々の声さえかろうじて … 続きを読む

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Storm over Thedas: ギュロームとアントニー

原作者注:この二人は”Eye of the Storm”に登場するオリジナル・キャラクターです。物語に登場する前の、彼らの姿を少し覗いてみましょう。 ギュロームはひどく不機嫌な気分で、食堂の隅に腰を降ろした。エリスが居て … 続きを読む

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第128章 驚き

アンダースは眼を閉じ、彼の後方に現れた人々の存在をうっかり露わにしてしまわないよう、無理に呼吸を整え落ちついた表情を造った。救いの手であらしめよ、彼はそう思い垣間見た姿を考えた。後方遠くに見える草に覆われた明るい丘陵を背 … 続きを読む

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第127章 厄介な立場

声が聞こえた。瞬間的に古い習性が蘇り、アンダースは目覚めた瞬間から今彼がどこに居て、何が彼を目覚めさせたのか、じっと横たわったまま推し測ろうとした。再び声がした、言葉が聞き取れる程近くは無かったが、その声音は――それに誰 … 続きを読む

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第126章 逃走と追跡

彼らが曲がり角を曲がると前方に光が見え、フェンリスは馬を止まらせた。前方に空き地、その中に動くものが見えた。ゼブランは彼の隣で止まって、彼らの前方の道路で一体何が起きているのか見定めようと、あぶみの上で身を乗り出し前を凝 … 続きを読む

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ウクライナ及び幾つかのIPアドレスを遮断しました

唐突に全アクセス数が10倍に跳ね上がったので何事かと思ったら、コメントスパマーの来襲でした…orz とりあえずウクライナ(UA)とロシア(RU)と、正体不明スパマーのIPアドレスを遮断。同時に1ヶ月以上前の記 … 続きを読む

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第125章 忌まわしい誤算

暗闇の中閉じ込められ、身動き出来ないまま目覚めた彼は、一瞬ひどく狼狽えた。同じ姿勢を長時間取らされたせいで身体中の筋肉が痛み、不自然な方向に固く伸ばされた腕は強ばり、足首と膝をきつく固定した革紐に彼の脚はほとんど麻痺して … 続きを読む

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第124章 嗜虐

警告:この章には監禁、同意無しの緊縛、暴行の暗示に関する表現が含まれます。 その日はまだ夜も早いうちに、シーカーの率いる一行は再び細い小道に沿って、小さな森の奥深くへと曲がりくねった道を進んで行った。目的地は十字路から奥 … 続きを読む

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第123章 執念の追跡

アンダースの犬達は容易く上町を通り抜けて行ったが、しかしずっと通行の激しくなる中町では彼らも戸惑い勝ちになり、時折臭いを見失っては側道のあちこちを嗅ぎ回り、それからまた跡を付けるのを繰り返した。夕暮れも近くなった頃ようや … 続きを読む

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