投稿者「Laffy」のアーカイブ



13.造船工組合、賃上げ要求

俺が眼を開けると、ズボンだけ履いたジェサンが俺達の身体を綺麗に拭いているのが眼に入った。彼はまた俺にまたがって座り、俺のシャツのボタンを元通りにはめていた。 「おかえり」とジェサンは気取った口調で言った。 「うう……ここ … 続きを読む

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12.市長の息子、市民が救出

アリショクは俺が言うべきことを全て聞き、俺達の司法制度を少しばかり嘲った後で、俺に出ていくように言った。まただ。一体やつに何を期待していたのか、自分でもよく判らないが、それにしても少しくらいは感謝して貰っても良いんじゃ無 … 続きを読む

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11.ドラゴン襲撃、鉱夫7名死亡

「奥様」そう言うと、フェンリスは驚くほど優雅に上半身を傾けて礼をした。これもテヴィンターの連中が彼に叩き込んだ訓練の賜だろうかと、俺は感心して見つめた。 母さんも、こんなに礼儀正しい挨拶は予想していなかったと見えて多少気 … 続きを読む

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10.号外!図書館で発砲事件

カーヴァーは慣れないオールで悪戦苦闘しながら、ダークタウンの倉庫内からゆっくりとカークウォール湾へと漕ぎ出した。メリルはマジスターのふかふかの毛皮の帽子が大いに気に入った様子で、船の舳先にちょこんと腰を掛け、あたりを見渡 … 続きを読む

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9.教会にて礼拝、殉職テンプラーへ

「隅に座ってしかめっ面をするだけなら、何だって君はここに来たんだ?」 「他の誰も文句は無いようだ、君を除いてはな」 どうもこいつは、あまりいい考えでは無かったようだ。図書館での出来事の興奮と、街から金が貰えるという期待に … 続きを読む

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8.鋳物労働組合、ストライキを警告

俺達が上町に戻ったときには街灯に灯りが点っていた。裁判所に警察、市庁舎は皆同じ区画にあり、ケーブルカーから降りながら俺は市庁舎の立派な柱を感心して見上げた。フェンリスと俺はお互いに、いずれそのうち相手を叩きのめしてやると … 続きを読む

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7.ブラッドマジック取締強化と長官語る

誓っても良い、フェンリスのことはすっかり忘れてしまおうと俺は努力した。あれもこれもみんな、俺の頭が一時おかしくなってただけだ。あのエルフを上に乗っけなくても、俺は山のような揉め事を抱えていた。 だが事の成り行きは俺の思う … 続きを読む

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6.教会の惨事:テンプラー12名死亡

翌朝には、昨晩の出来事は全て遠くの夢だったように感じられた。だが間違い無く、現実だった。俺は翌月分の家賃を払うに充分な金を持っていたし、新聞の一面は昨晩の上町での事件を叫び立てていた。テンプラー、教会で虐殺さる――俺は頁 … 続きを読む

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5.警察、ダークタウンの強制捜査続行

俺は後部座席に落ちていた帽子を拾い上げて、走り寄ったメリルに大きく振った。「あなたのお車です、マダム」 「まあ、本当にありがとうトリップ。あなたがケーブルカーから飛んだ時は、まるで大きなコウモリみたいだったわ。車にぶつか … 続きを読む

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4.テトラス遠征隊、壮大なる出発

メリルは無事、エイリアネージに落ち着いた。俺の仕事場からそう遠くないところだ。一族が送金しているのか、それとも最初から大金を持ちだしたのかは知らないが、彼女は一度も仕事の有無を気にするようには見えなかった。それ以外にも、 … 続きを読む

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